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Copilot Cowork とは?できること・使い方・ライセンスと従量課金・Claude Cowork との違い

更新日: 2026-10-27執筆・監修: 谷知 紀英(緑グリーン株式会社 代表取締役)

Copilot Cowork は、Microsoft 365 Copilot の中で「メールを送る・会議を入れる・資料を作る・Teams に投稿する」といった複数の工程を、本人の代わりにまとめて実行する機能です。2026年6月に一般提供が始まり、利用には Microsoft 365 Copilot のライセンスと Copilot クレジットの従量課金(1クレジット0.01米ドル)が必要です。送信などの操作の前には既定で承認を求める仕組みなので、まず少人数で「毎週の定型作業」から任せるのが始め方です。

「Cowork って結局何ができるの?」「Copilot と何が違うの?」「従量課金は怖くない?」。Microsoft 365 を使っている会社から、この夏以降いちばん多く受ける質問です。この記事では、Microsoft の公式ドキュメントをもとに、できること・使い方・料金・Claude Cowork との違いを、導入を検討している業務部門の方向けに、順に整理します。

※本記事は2026年10月時点の Microsoft Learn(Copilot Cowork の概要・使い方)と Microsoft の発表資料に基づきます。機能や料金は今後も変わるため、導入前に必ず公式サイトでご確認ください。

Copilot Cowork とは

Copilot Cowork は、Microsoft 365 Copilot に含まれる「作業を代行する」機能です。利用者が「今週の問い合わせメールを整理して、件数を Excel にまとめ、課長に報告メールの下書きを作って」と頼むと、Cowork が手順を分解し、Outlook・Excel・Teams・SharePoint をまたいで順番に実行します。実行中のステップは画面に表示され、メール送信や投稿のような重要な操作の前にはその都度、承認を求めてくる仕組みになっています。

従来の Copilot Chat が「1つの会話の中で文章や分析を返す」のに対し、Cowork は「複数の工程を進めて成果物を返す」点が違います。クラウド側で動くため、作業を依頼したあとにパソコンを閉じても処理はそのまま続きます。

項目内容(2026年10月時点)
提供状況職場・学校アカウント向けは2026年6月16日に一般提供。個人向けはプレビュー
入口ブラウザー(copilot.cloud.microsoft)、Windows/Mac の Microsoft Copilot アプリ、iPhone/Android のアプリ
必要なライセンスMicrosoft 365 Copilot のユーザーライセンス。既定はオフで、管理者が有効化して利用者を割り当てる
料金ライセンスに加えて Copilot クレジットの従量課金(1クレジット0.01米ドル)。前払い割引プランあり
動かすモデルAnthropic のモデル(Claude Opus/Sonnet 系)を中心に、タスクに応じて選択。低コストの専用モデルも予告

Copilot Cowork でできること

分野できることの例
メール・Teamsメールの下書き・返信・転送・送信、受信トレイの仕分け、Teams のチャネル・チャットへの投稿、HTML ニュースレターの作成と送信
文書・ファイルWord・Excel・PowerPoint・PDF の新規作成、OneDrive/SharePoint にある既存ファイルの編集(共有ファイルのまま保存)、フォルダの作成と整理
予定・会議「明日14時にAさんと30分」のような自然な言葉での会議設定、予定の移動や重複の整理、会議前の準備資料、1日の予定のブリーフィング
調査・検索組織内の文書・メッセージの横断検索、複数の情報源をまとめる Deep Research
自動実行「毎週金曜に週報を作る」などのスケジュール実行(最大25件)、「上司からこの件名のメールが来たら要約して返信案を作る」などのイベント駆動の実行
拡張組み込みスキル(Word・Excel・メール・会議準備など14種)、自作のカスタムスキル(最大50個)、Microsoft 365 App Store のプラグイン

※アプリを作る「App スキル」は Frontier プログラム参加組織向けのプレビュー機能で、一般提供ではありません。

Copilot Cowork の使い方(5ステップ)

  1. Cowork を開いて依頼を書く:ホーム画面の入力欄に、やってほしいことを文章で書きます。「今週の顧客メールを集めて、問い合わせ内容を分類し、件数を Excel にまとめて、課長への報告メールの下書きを作って」のように、工程をつなげて書いて構いません。参考にしてほしいファイルやメールは添付や「職場のコンテキストを追加」で指定できます。
  2. 進み具合を見守る:Cowork が手順を分解し、「OneDrive を検索中」「メールを作成中」のように今やっていることを表示します。途中で思いついたことは、そのまま追加で送れば順番に反映されます。
  3. 質問に答える:情報が足りないと Cowork から選択肢つきの質問が来ます。答えるか、スキップして今ある情報で進めてもらうかを選びます。
  4. 操作を承認する:メール送信・Teams 投稿・会議作成などの前に、宛先・本文・日時を示した承認画面が出ます。内容を確認して「送信」などを押すと実行、「キャンセル」で飛ばして続行です。同じ種類の操作をこのセッションだけ承認なしにする選択肢もあります。
  5. 結果を確認する:作られたファイルは画面右の「出力フォルダー」からダウンロードでき、OneDrive の Cowork フォルダーにも保存されます。やり直したい箇所は、そのまま会話で修正を頼みます。

途中で止めたいときは「一時停止」(今の手順が終わってから止まる/即座に止まる)と「再開」「キャンセル」が使えます。中間結果を見てから続けたいときは一時停止、方針を変えたいときはキャンセルを使うのが目安です。

業務での使い方の例(営業・総務・経理)

  • 営業:「来週訪問する3社について、過去のメール・提案書・議事録から経緯をまとめ、訪問前の確認メモを1社1ページで作る」。会議準備スキルと組織内検索を組み合わせた使い方です。
  • 総務:「全社メールで来た備品の要望を集計し、部門別の一覧を Excel に作って、総務チャネルに投稿する」。投稿の前に承認が入るので、文面を直してから出せます。
  • 経理:「毎月1日に、先月の経費精算の提出状況を SharePoint の台帳から確認し、未提出者への案内メールの下書きを作る」。スケジュール実行にしておけば、毎月の手作業が「確認して送るだけ」になります。

共通するコツは、最初は「毎週・毎月やっている定型作業」を1つだけ任せることです。工程が決まっている作業ほど依頼文が書きやすく、結果の良し悪しも判断しやすいからです。うまくいった依頼文はカスタムスキルとして保存すると、次回から短い指示で再現できます。

ライセンスと従量課金|導入前に決めること

  • ライセンス:利用者ごとに Microsoft 365 Copilot のユーザーライセンスが必要です。Copilot Chat(Microsoft 365 に同梱の無償版)だけでは使えません。
  • 有効化:Cowork は既定でオフです。管理者がテナントで有効にし、使う人を割り当てます。
  • 従量課金:ライセンス料とは別に、Cowork の実行に Copilot クレジット(1クレジット0.01米ドル)がかかります。課金は「モデルの利用量・取得したコンテキストの量・ツール呼び出しの回数・実行時間」の4要素で決まります。まとめて前払いすると割引になるプランもあります。
  • 上限の設定:利用上限・利用量のアラート・利用者からの追加申請の仕組みが用意されています。導入時に部門ごとの上限を決めておくと、月末に請求を見て驚くことを避けられます。

従量課金と聞くと身構えますが、「先に上限を決めて、少人数で1か月測る」という進め方にすれば、負担は読めるようになります。何人に・どの作業で使わせるかを決めるところから、AI導入支援でご一緒することもできます。

Claude Cowork との違い

同じ「Cowork」という名前の製品が Anthropic からも出ています(Claude Cowork)。日本ではこちらの検索も多いため、違いを整理します。

比較項目Copilot Cowork(Microsoft)Claude Cowork(Anthropic)
動く場所Microsoft 365 の中(Outlook・Teams・SharePoint・Office 文書に直接つながる)Claude のデスクトップアプリ。パソコン上のファイルや、連携したアプリを扱う
前提Microsoft 365 Copilot のライセンス+管理者の有効化Claude の有料プラン
課金ライセンス+Copilot クレジットの従量課金プランの範囲内(利用量の上限あり)
向いている会社仕事が Microsoft 365 で完結しており、メール・予定・社内文書を横断させたいMicrosoft 365 以外のツールやローカルのファイルが多い、Microsoft 365 Copilot を配っていない

※Copilot Cowork 自体も Anthropic のモデル(Claude 系)で動いています。どちらが賢いかではなく、「自社の仕事がどこにあるか」で選ぶのが実務的な判断です。

導入時に決めておきたい4つのルール

  1. 承認画面は必ず読む:Cowork は宛先・本文を示してから送ります。「全部承認」を習慣にすると、せっかくの安全装置が働きません。
  2. 権限は本人と同じ:Cowork は本人が見られるファイル・送れる宛先の範囲でしか動きません。逆に言えば、本人の共有設定が緩いと Cowork もそのまま使います。共有設定の棚卸しを先に行います。
  3. 自動実行は「下書きまで」から:スケジュール実行・イベント駆動の処理は、最初は「下書きを作って本人に承認を求める」設定のまま運用し、慣れてから範囲を広げます。
  4. ガイドラインに1項目足す:生成AI利用ガイドラインに「AI に代行させてよい操作・させない操作(社外送信・支払い・人事情報)」を追記しておきます。

よくある質問(FAQ)

Q. Copilot Cowork はいつから使えますか?
A. 職場・学校アカウント向けは2026年6月16日(米国時間)に一般提供が始まっています。ただし既定ではオフになっており、組織の管理者が有効にして利用者を割り当てる必要があります。個人向け(Microsoft アカウント)はプレビュー段階です(2026年10月時点)。
Q. Copilot Cowork を使うのに必要なライセンスは?
A. 利用者ごとに Microsoft 365 Copilot のユーザーライセンスが必要です。Microsoft 365 に同梱の Copilot Chat だけでは使えません。加えて、Cowork の実行には Copilot クレジットの従量課金(1クレジット0.01米ドル)がかかるため、管理者が課金の設定と利用上限を決めておく必要があります。
Q. 従量課金はいくらぐらいかかりますか?
A. 課金はモデルの利用量・取得したコンテキストの量・ツール呼び出しの回数・実行時間の4要素で決まり、1クレジット0.01米ドルです。タスクの重さで大きく変わるため一概には言えませんが、利用上限とアラートを設定できるので、まず少人数で1か月試して実際の消費を測るのが現実的です。
Q. Copilot Chat や Microsoft 365 Copilot と何が違いますか?
A. Copilot Chat と Microsoft 365 Copilot は、質問に答えたり文章を作ったりする「会話」が中心です。Cowork は、メールを送る・会議を入れる・ファイルを作って保存する・Teams に投稿するといった「操作」を、複数の工程をまとめて本人の代わりに実行します。送信や投稿の前には既定で承認を求めるため、本人が確認しないまま送られることはありません。ただし、セッション内で「同じ種類の操作は確認しない」を選ぶと、その間は個別の確認が省かれる点は覚えておいてください。
Q. Claude Cowork と Copilot Cowork はどちらを選べばよいですか?
A. Microsoft 365 の中で仕事が完結している会社は、メール・予定表・SharePoint に直接つながる Copilot Cowork が自然です。Microsoft 365 以外のツールやローカルのファイルも含めて任せたい場合や、Microsoft 365 Copilot のライセンスを配っていない場合は Claude Cowork が候補になります。なお Copilot Cowork 自体も Anthropic のモデルで動いています。
Q. Cowork が間違ったメールを送ってしまう心配はありませんか?
A. 送信・投稿・会議作成などの操作の前に、宛先と本文を示す承認画面が出て、承認するまで実行されません。承認を省略する設定は現在のセッション内にしか効きません。実行は本人と同じ権限の範囲で行われるため、本人が見られないファイルや送れない宛先に Cowork がアクセスすることもありません。承認画面を読まずに押さない運用ルールが大切です。